12/28/2020

・日本本社から現地法人への仕入れ価格の取り決め方
Q.先日日本の税理士よりあまりにも格安での仕入れは日本の国税局より指摘される恐れがある旨、サジェスチョンを受けまして価格の取り決め方についてシンガポール側のご意見を伺いたいと思っています。
販売店への卸価格は160だが、シンガポール現地法人への卸価格は50とする議論が上がっています。理由としては、スタート時点では資本金はミニマムでスタートし、事業取引の結果として、運転資金をシンガポール法人に残せるようにしたい。国際税務リスクとの兼ね合いで、どこまで許されるかの程度感を知りたい。
A.移転価格の議論となるため、独立第三者価格と大きく外れる場合、日本側税務調査により取引金額の修正と追徴課税のリスクがある。
日本本社から販売店への卸価格がある場合、それが一つの目安となる。
販売店への卸価格は160だが、シンガポール現地法人への卸価格は50とする場合には、差額の110の正当性の裏付けが必要となる。
例えば、日本国内の販促(マーケティングやプロモーション)は全て、APCで行っているため、国内販売店への卸売価格には、それらのコストも乗った金額となっている。
一方で、シンガポールの販促(マーケティングやプロモーション)は、全て現地法人で行うといった場合には、現地法人への卸売価格は、国内販売店への卸売価格よりも低くなるということは理論上あり得る。
また、ハードウェア(台湾製)を日本本社を経由せずに、外部のサプライヤーから、現地法人が直接仕入れることで、グループ間の移転価格税制の議論の余地を少なくすることも1つの手。 さらに、現地法人から本社への支払いを、定額のロイヤルティとする手法も考えられる。この場合は、源泉税の議論に注意が必要。(西田)